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名古屋市立大学名誉教授
山田 明 レポート

延藤安弘さん「幻燈学習会」

2018年2月26日

 写真上2 枚は「景住ネット・全国まちの問題フォーラムin 名古屋2016」資料集掲載。
「まち育ての語り部」延藤安弘さんが、名古屋市瑞穂区で2016 年10 月8 日に行った「玄燈学習会」スライド。「人・まち・住まいの未来を考える―「紛争住民」から「創造市民」へ」という魅力的なタイトルだ。スライドには、「Happiness is sharing しあわせって もやい わかちあうこと」とある。

 延藤さんは著名な建築家、都市計画家、地域プランナーとして活躍されてきた。延藤さんらしい自己紹介にも「名古屋の都心錦2 丁目長者町地区の「まちの会所」を根拠地にして、地元のまちの再生と全国各地のまちの縁側育み、多様なまち育てに身をのりだしている」と書かれている。

 写真下は『景住ネットNEWS』14 号に掲載。上記フォーラムで「2 つのスライドを巧みに使って、笑いを交えながらまちづくりの大切さ、楽しさをお話しいただいた延藤安弘先生」と。私もこのフォーラムに参加して、延藤さんの「玄燈講演」を初めて聴いた。2 つのビジュアルなスライドを同時に操り、まるで縁側で見る「ショ―」のようであった。時間があっという間に過ぎた。

 悲しいことだが、朝日新聞2 月17 日朝刊に延藤さん訃報の記事が載った。フェイスブックからの「情報」で知ってはいたが、こうして訃報の記事に接すると悲しみが増してきた。
「8 日、膵臓がんで死去、77 歳。葬儀は近親者で営んだ」とある。急逝だった。

 延藤さんは、『まち再生の術語集』岩波新書など、数多くの著書を出版され、学会賞なども受賞されてきた。まちの縁側育み隊の代表理事として、全国を飛び回ってきた。延藤さんは、「玄燈学習会」をはじめ名古屋瑞穂の白龍マンション紛争にも早くから関わっていた。

 延藤さんが亡くなって数日後、名古屋地裁で住民運動のリーダー奥田さん無罪判決が下された。この判決を延藤さんが知ったら、どんなに喜ばれたことだろう。無罪判決を踏まえ、これからの白龍の住民運動について、延藤さんによる「玄燈ショ―」を観たかった。